近年、三重県では毎年１５０名程度の新規就農者（４５歳未満）数で推移し、雇用就農者が約８割を占めていますが、高齢化等の影響により、農業経営体が令和２年は約１万８千経営体と、５年前に比べて約７千経営体減少しています。県内の農地を維持し引き続き農業振興を進めていくためには、雇用力のある農業法人を確保していく必要があります。またこれは、視点を変えると、三重県農業には担い手の高齢化等によって生じた遊休農地を活用できるチャンスや、過疎化が進む農村を活用できるチャンスが眠っているとも言えます。さらに、三重県は気候が温暖で、様々な作物が栽培できるとともに、関西や中部の都市圏などの消費地が近く、多様なチャンネルでの販売が可能なことから、農業を展開しやすい環境にあります。このような環境やチャンスを活かして、新規就農者の受け皿となる雇用力の高い農業法人を確保していくため、先進的・革新的な農業ビジネスを展開し、やりがいのある質の高い就農の場を提供できる魅力的な農業経営者を育成する必要があります。
そこで、産学官が連携して、県内の若手農業者の取組をモデルケースとして、雇用力のある農業ビジネスを展開しながら、次世代農業の主軸となる若き就農者を呼び込み、育成していく新たな人材育成の仕組みとして、平成30年4月に「みえ農業版MBA養成塾」を開設しました。