みえ農業版MBA養成塾 - 三重県農業大学校 -

航空宇宙工学 大学院→2018年に入塾 和田 海さん スマート農業を追求したい!

社会人経験なく大学院からそのまま入塾した和田さん。大学(院)時代の専門は、なんと航空宇宙工学でした。

現在は、浅井農園の関連会社である「うれし野アグリ」で、珍しい房採りのミニトマト栽培に携わっています。同社は、ITで環境制御されたオランダ式の高軒高温室でスマート農業を実践する農業先進企業です。周辺に高い建物のない場所に突如、軒の高い白い温室が幾連棟にも建ち並ぶ壮観な光景は、訪れる人を圧倒し、これからの新しい農業の可能性を感じるものがあります。全くの異分野へのここでの挑戦は、和田さんにとってどのようなものになっているのでしょうか。

入塾を志望した経緯を教えてください。

大学(院)では、人工衛星に係る研究しており、人工衛星の使用用途の一つにスマート農業があったことから、スマート農業に興味を持ち始めました。加えて、経営を学ぶMBAにも興味があったのですが、この養成塾では、農業を経営面も含めて学べる場であるということを知り、やりたい事に踏み出すチャンスだと思いました。養成塾のことを調べるにつれ、入りたいという気持ちが強くなっていきました。

全くの異業種ではありますが、大学の教授からも、スマート農業の道に進むのはいいねと応援してもらえました。市場の広さと将来性の高さを認めてもらえたのだと思います。

浅井農園(うれし野アグリ)をインターンシップ先に選んだ理由は?

先端技術でスマート農業を実践している浅井農園の活動に強く惹かれるものがあり、応募しました。

研修で今学んでいることを教えてください。

入塾した4月から7月中旬までは出荷場で選果やパック詰めなどの出荷作業を行いました。その後は、温室にてトマトの栽培を学ぶ研修を行っています。

並行して、農業大学校と三重大学大学院で月6回くらい、講義を受講しに行っています。関連するセミナーなどに参加する機会も多く、そこで本を紹介されることもしばしばあります。それらを読みたくて、休日に読書することが以前より増えたと思います。

研修をしていて、やりがいを感じることは何ですか?

生産工程を管理するという側面から、工程の改善点を自分なりに考えて作業することが面白いです。こうした改善の積み重ねも経営を考える一つの視点と思っています。

研修で困ったことなどはありますか?

今年の夏の猛暑には参りました。例年になく暑い年だということもあり、外気より高温になる温室での作業は、これまで経験がない私にはとても大変でした。

これまでの経験が活かせることはありますか?

大学(院)の研究室では実験器具による感電事故が生じる恐れや、水素ガスなどの危険物を扱うことがあり、安全管理を厳しく行っていました。私自身、安全管理のマニュアルを作成するなどしていました。こうした経験は、今も作業の安全管理を考えるうえで活かせていると考えます。

また、工学系出身であることから、工具や機器類にもある程度は通じていると思います。システム制御を行うスマート農業の難しい仕組みを学ぶことも、ハードルを感じるというより、むしろ楽しみです。

将来の夢/目標を教えてください。

まだ施設園芸の全容が分かっている訳ではないですが、施設園芸の可能性をもっと広げて、発展させてみたいと思っています。スマート農業における新しい技術に積極的に関わりたいと思っています。

さらに先の夢としては、大学(院)で学んでいたことも活かして、いつか宇宙で農業をやる「宇宙農場」を形にしていけたらいいですね。

どういう人材がこの塾に向いていると思いますか?

インターンシップ先や大学での講義、外部セミナーで人の繋がりをつくっていく機会が多いため、積極的にコミュニケーションを取れる方のほうが向いていると思います。

また、課題なども多いですし、周囲からのプレッシャーもありますが、それに負けず、逆にそれを楽しむくらい、時に楽観的に考えられるような人がいいのではないでしょうか。

県外の方に向けて、三重県の良いところを挙げると?

伊勢湾や伊勢神宮など有名な場所もありますが、意外なところとして、、、実はあんこが美味しいんです!地域にそれぞれまんじゅうやもちが多様にあり、県外の大学から戻ってきて改めてその美味しさを実感しています。

是非食べ歩きしてみてください。