みえ農業版MBA養成塾 - 三重県農業大学校 -

アメリカから帰国→2020年に入塾 岡田 彩子さん チャレンジできる環境に毎日充実しています!

アメリカの大学で「野生生物保護学」について学んだ岡田さん。大学を卒業後、日本に帰国したときに出会った「みえ農業版MBA養成塾」と株式会社アグリーでのインターンシップで学びの日々を送っています。

農福連携に興味があるというところから、夢が広がっている岡田さんは、現在どのような環境のなかで、日々の研修をしているのでしょうか。

入塾のきっかけはなんですか?

アメリカの大学を2019年5月に卒業して、帰国後に就職活動を始めました。
もともと農業に興味があり、農業関係での就活先を調べていた時に、母から農業の勉強ができる学校として「農業大学校」を教えてもらい、いろいろ調べる中で、「みえ農業版MBA養成塾」に行きあたり、チャレンジしてみよう!と思ったのがきっかけです。

入塾の決め手は?

農業には以前から興味がありましたが、「職業としての農業」は儲からないのでは…という心配がありました。また、私の家は非農家であり、農地を借りる当てもありません。
その点、みえ農業版MBA養成塾のカリキュラムでは、きちんと収支が成り立つ計画の策定や、より広い視点で農業を捉える「フードマネジメント」などの講義が用意されていることに加え、就農までのサポート体制もあり、非農家の私にはとても助かるなあ…と。そこに魅力を感じ入塾を決めました。

株式会社アグリーをインターンシップ先に選んだ理由は?

入塾願書と一緒に提出する小論文に、「農福連携に興味がある」と書いたのですが、それを読まれた選考委員の方に、アグリーを紹介されたのが直接的なきっかけになります。
当時、私の住む名張市で、農福連携に取り組むアグリーの代表と会ってみないかと、面談の話をいただきました。そこで実際に、代表とお会いしたら非常に気が合って、インターンさせていただくことになりました。インターンが始まる前は、「私はそもそも農業が向いているだろうか?」という不安もありましたが、インターンを待たずして、代表から「アルバイトにおいで」と誘いがあり、農作業の体験をさせていただきました。毎日の作業を経験して、「やっぱり私、農業をやりたい」との思いがさらに強まり、そこからはスムーズに研修に進むことができました。

株式会社アグリーでどんなことをやっていますか?

入塾すぐの頃は、様々なことに興味がありすぎて、「卒塾後にやりたい『確固たるもの』は、まだないんです」と、代表に正直に言いました。
すると、代表から「じゃあ何でもやってみよう!」と言われまして…。メインはもちろん農業なんですが、午前中に農作業や配達を行い、午後は事務所でポスターやチラシ作りなどをさせてもらっています。大学では、「デジタルメディア・アート」という「最先端のデジタル技術を使用したコンテンポラリーアートを学んでいたのですが、ポスターやチラシのデザイン経験はほとんどなかったので、自分が持つ知識や技術はフルに活かしながら、一から勉強して覚えて、実践してみて…といった感じです。デザインという新しい領域に、私なりに積極的にチャレンジする気持ちで取り組んでいます。
たとえば、以前スーパー向けのPOPを作成した時には、初期デザインを代表に見せたら、「客層にマッチしていない」とか、「うちの会社イメージに合わない」とか、いろいろ細かい指示や手直しもありました。会社のSNS更新を担当した際には、毎回掲載する写真と文章に対して、代表のチェックが必ず入ったりで、会社のこと、農業のこと、ビジネスのことを、様々な新しい経験をするなかで、一挙手一投足でじわじわ教え込んでもらっている感じです。
今では、アグリーのYouTube動画の撮影と編集にも挑戦しています。代表からは、「どんなことも、自分でどんどんやってみて!」と任せてもらえるので、毎日が充実しています!

将来の夢はいかがですか?

アグリーにインターンする前は、独立自営就農を目指していましたが、今では、ずうっとアグリーで働きたいと思うようになりました。アグリーでは、『あぐりの杜プロジェクト』を立ち上げ、就労継続支援B型事業所を中心に農福連携により、人を育て地域を活性化する取組を進めています。会社では、私が一番年下で、20代は私だけなので、自分が持つ特技や若い感性を活かして、このプロジェクトを盛り上げていきたいという気持ちが強いですね。
MBA養成塾の講座の中では、独立自営就農を前提とした「起業・就農計画」を作る演習があり、その時に「独立」することへの迷いもあったのですが…。今では、やっぱり、ずっとアグリーで働くなかで、様々なプロジェクトに関わり、自分の力を発揮していけたらなと思っています。
まさに今日も、自社のカフェで使用する有機農作物について、栽培する面積や種類などの生産計画を、どうのように組み立てていこうかと考えていたところでした。

みえ農業版MBA養成塾にはどんな人材が向いていると思いますか?

自信を持って言える立場ではないですが、『自分からどんどん行動を起こせる方』が向いていると思います。研修中には、たくさんのイベントやセミナーに参加できる機会もありますが、結局は「自分がそこで何を学び、身に付けるか」が、最も大切なことです。また、私のようにインターンシップ先で、とにかく何でもチャレンジして、栽培技術やマネジメント、組織運営のノウハウなどを貪欲に吸収していくのが、何よりの学びだと思います。
私が、アグリーにお世話になるきっかけになったのも「農福連携がしたい」と素直に伝えたからでした。自分のやりたいことを発信すれば、それに応え機会を提供してくれる人材や仕組みが、この塾にはあります。そうした手厚い後ろ盾があるので、皆さんも、ちょっと勇気を出して、この環境に飛び込んでみてはいかがでしょうか。