みえ農業版MBA養成塾 - 三重県農業大学校 -

社会人→2020年に入塾 廣田 砂弥香さん 将来は地元の帰って地域の中心に。夢へ向かって勉強中!

事務職など約20年の社会人経験を持つ廣田さん。実家に土地があり、長い間農業への興味を持ち続け、ラジオでみえ農業版MBA養成塾を知ったことをきかっけに農業の世界へ踏み出しました。

浅井農園でのインターンシップでは、自身の経験だけでなく仲間からも大いに刺激を受けています。そんな環境の中で、将来に向かってどのように学んでいるのでしょうか。

入塾のきっかけはなんですか?

数年前から、通勤中に聞くラジオでMBA養成塾のPRを耳にして、気になっていました。
実家が兼業農家で、家族みんなが1年間食べる分くらいの米を作っていました。周りもほとんどが兼業農家で、世代交代しながら農地が受け継がれ、小さい頃からいつかは自分の番も来るんだろうと、なんとなく思っていました。
就職・結婚して、実家を離れ地域から外に出ましたが、主人の実家でもお米を作っているので、農業はずっと身近でした。「いつか自分が、農業をできるようになったらいいな」と、ぼんやりと考えてもいました。
そのような中、状況が大きく変わったのは、6年前に父が体を壊して、農地や農作物の面倒を見る人がいなくなったことです。そんなタイミングで、この養成塾を思い出し、応募したという経緯です。

入塾にあたっての不安や懸念はありましたか?

実は、一度この塾に応募した後、前の仕事を計画どおりにやめれられず、1年間延期しています。次のチャンスに向けて、半年前から会社への説明や引継ぎにも十分に時間をかけて、ようやく入塾にこぎつけたという過去があります(笑)。
私は、都度悩むことが多く、不安から決断に時間がかかるタイプですが、1年間の待ちぼうけから、入塾できた時の喜びが大きすぎて、その不安は勢いで吹き飛ばせた感じかもしれません。
もともと、学生時代はずっと運動部で、暑い中でもしごかれてきたのですが、社会人になってからは、ずっと事務職で、今思えば性に合わない環境だったのかもしれません。
そんな環境に比べると、今は楽しくて仕方ないですね。暑くて汗をドバドバ流すのも、冷房で体を冷やすよりは、全然気持ちいいです。あの時、思い切った決断をして良かった!と思います。

浅井農園さんをインターンシップ先に選んだ理由は?

浅井農園は、自宅からも近いことや、農業を先進的に取り組んでいるというニュースを耳にして興味を持っていました。トマトの収穫などの作業にも興味があったことも、選定の理由です。あの時、あきらめずに「今できることを!」との思いで、行動したから今があるような気がします。
浅井農園のことは、ニュースでの情報以外は知らなかったですし、浅井農園のトマトを買ったこともありませんでした。はじめて浅井農園のトマトを買って食べた時、その美味しさに感動したのをよく覚えています。

研修で学んでいることを教えてください

入塾はじめの頃は、作業を覚えることに必死で、トマトの生育の変化を見る余裕もなければ、経営面のことなど全く考えられませんでした。
今は、一つ一つの仕組みや作業の意味を考える余裕が出てきたような気がしますが、まだまだなので、研修を受けながらさらに成長していきたいなと思います。
社員の方々の指示が、「あの時の話は、今のこれにつながっているんだ…」と頭の中で答え合わせしながら、今日の作業が全体の栽培管理にどう繋がるのかを理解するために、多くのことを学び取ろうと頑張っているところです。

研修してやりがいを感じることは?

今は、まだまだ知識や技術不足を痛感していて、やりがいとか、楽しさを感じられるほど、満足している状況でないのが正直なところです。作業する上での課題やその改善のアイディアを考えるのは楽しいですが、実際に改善に取り組んでも、その効果がでない時は悩みますね。少しは役に立ちたい!という思いです。
そのほかにも、浅井農園には、短期研修生が多く来ます。私も社員の方に代わって、研修生への指示を任されることがありますが、指示がうまく伝わらず、指導やマネジメントの難しさ、「みんなで仕事をする」ことの難しさを痛感する日々です。
毎日が、悩みばかりだと思われてそうですが、社員や研修生の方々からは、学ぼうとする姿勢や挑戦する姿など、多くの刺激が得られる環境だと思っています。そんな、多くの方から刺激が得られる環境に、本当に感謝しています。

将来の夢や目標は?

将来は、実家の農地で、独立就農を目指したいと思っています。この研修中に作る作目や経営スタイルを定めて、土づくりから一つずつ自分が独立するための経験をしていきたいなと思っています。
不安なことは、やっぱり収入面ですね。農業経営者となるには、越えなくてはならない壁があるように感じます。期限を決めて挑戦してみたいと思っています。収益が安定して、その先の見通しが立てば、経営者となり雇用して、新しいビジネスにも挑戦して、周りの農地も任せてもらえるようになりたですね。
さらに、自分の会社を宣伝する大きな看板を、幹線道路沿いに立てられるくらいの経営を目指したいですね(笑)

みえ農業版MBA養成塾にはどんな人材が向いていると思いますか?

技術と経営の両方を学ぶプログラムになっていますが、やはり経営に重点が置かれているので、「経営者になりたい!」「農業で起業したい!」という方に、良い環境だと思います。
私は、「農業が好き!」という動機で入塾しましたが、このような人でも全然問題ありません。目的意識があれば、新しいことを始めるための出会いや機会を与えてもらえる、と思います。